「50代からの終活は早い?」「50代の終活って何すればいいのかな?」
こんな悩みを抱えていませんか?
結論、50代からの終活は早くありません。
60代よりも前に始めることで、様々なメリットがあるのでおすすめです。
この記事では50代からの終活をおすすめする理由やメリットを詳しく解説しています。
やるべきことのリストも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
50代からの終活をおすすめする理由
終活と聞くと老後に行うというイメージを持たれる人も多いでしょう。
ここでは50代からの終活をおすすめする理由を紹介します。
- 50代は体力と判断力がある
- 老後の計画を立てられる余裕がある
- 老後の貯蓄がまだ間に合う
50代は体力と判断力がある
50代は体力と判断力があるので、終活を始めるのにおすすめの時期です。
終活では断捨離を行なったり遺産相続について決めたりと体力や判断力が必要になるものです。
そのため50代という比較的若いうちから終活を始めることで、効率的に作業を進めていけるでしょう。
60歳以上ともなれば、認知症のリスクも高くなります。
遺産相続や医療や介護の意向の決定は認知症を発症してからでは正常に判断することができないので、健康なうちに決めておくのが大切です。
老後の計画を立てられる余裕がある
50代は世間一般でいう老後生活を送るのに10年程度の余裕があるので、じっくり計画を立てられます。
例えば定年後にやりたいことリストなどを作っておけば、10年の間でじっくりと計画を進めることもできるでしょう。
また50代は一般的に子どもの手が離れて子育てが終わっている世代でもあるので、自分のために時間を取りやすいメリットもあります。
老後の貯蓄がまだ間に合う
50代はまだまだ働ける年齢でもあるので、老後の貯蓄も間に合うでしょう。
よく聞く老後2,000万円問題などは、つみたてNISAなどの資産運用を利用すればある程度対策を取ることも可能です。
例えば50歳から65歳までの15年間に、つみたてNISAを月3万円年利3%で運用すると約680万円積み立てできます。
これを夫婦で実施すれば老後資金の半分は確保できます。
終活を通じて今後の人生にかかる費用を見直し、必要な資金を用意することも可能です。
50代から終活を行うメリット
50代から終活を行うと、以下のようなメリットもあります。
- 老後への不安を解消できる
- 死後の家族の負担を減らせる
- 自分の資産を正確に把握しやすい
メリットを理解することで、モチベーション高く終活を始められるでしょう。
老後への不安を解消できる
50代で終活を行うメリットとして老後への不安を解消できることがあげられます。
終活は自分の最期に向けて、医療や介護の意向、遺産相続などについてあらかじめ決めておく活動。
老後資金の準備なども前もって行なえるので、老後の不安を一つずつ解消していけます。
老後への不安は誰しも抱えるものですが、終活を行うことですっきりとした気持ちで定年を迎えられるでしょう。
死後の家族の負担を減らせる
早めに終活を済ませておくことで、あなたの死後の家族の負担を減らせるメリットがあります。
例えば、遺産相続は遺書が残されていないと相続人を調べたり、総資産を確認したりといった作業をすべて遺族が行なわなければいけません。
特に総資産の確認は利用している金融機関をすべてチェックしなければいけないので、大変な労力がかかります。
終活を通じて事前にあなたの方でこれらの情報をまとめておけば、遺族はスムーズに手続きを進められ遺産相続争いなどに発展するリスクも抑えられるでしょう。
親が亡くなった際の金融機関のチェックの大変さは、経済アナリストで有名な森永卓郎さんが文春オンラインの記事内で詳しく解説しています。
終活の重要性がわかる内容となっているので、ぜひご一読ください。
終活は自分のためだけでなく、家族のためになる活動です。
自分の資産を正確に把握しやすい
50代で終活を始めると自分の資産を正確に把握しやすいメリットもあります。
終活はいつから始めるべきという決まりがないため、20代や30代といった若い時期から始める人もいます。
しかし、若いうちの終活はまだまだ資産状況が正確に把握しにくく、相続関係の部分は手つかずになりがちです。
一方、50代であればある程度自分の手元にある資産の総額が固まる年齢でもあります。
いきなり資産の増減が起こるということも考えにくいので、正確に遺産相続について考えられるでしょう。
また正確に資産状況がわかるからこそ、今後の人生にあとどれくらいのお金が必要なのかも計算できます。
自分の老後に必要なお金がわかってくるので、対策も立てやすいでしょう。
自分の今後の人生を前向きにとらえられる
50代で終活をすることで今後の自分の人生も前向きにとらえられます。
終活は自分の死について準備を進める作業ととらえられがちですが、今後の人生の計画を前向きに立てるための活動でもあります。
自分の最期に向けてよりよく生きていくための計画を立ててみましょう。
例えば、死ぬまでにやりたいことリストなどを作成すると今後の人生を主体的に歩むことができます。
人生を終わらせる活動と考えずに、楽しい計画を立てて前向きに生きられる活動にしましょう。
50代の終活のやることリスト
50代の終活を行う際に何から始めるべきか悩む人は多いでしょう。
ここでは50代終活のやることリストを紹介します。
- エンディングノートを書く
- 資産整理や遺産相続を考える
- 断捨離や身辺整理
- 医療や介護の希望を決めておく
- 老後のポジティブな計画も立てる
エンディングノートを書く
50代の終活ではエンディングノートを書くことからはじめてみましょう。
エンディングノートは、自分の医療や介護の意向、財産分与などについて記載するノートです。
保有している財産や資産などについても明記しておけば、あなたの死後、家族はノートを見ながら粛々と遺産相続を進めていけるでしょう。
ただし、エンディングノートには法的拘束力がないので注意が必要です。
必ず遺産相続を思った通りに行いたい場合は、遺言書の作成がおすすめです。
資産整理や遺産相続を考える
資産整理や遺産相続についても考えておきましょう。
50代ともなれば、ある程度自分の資産も固まってきているもの。
把握もしやすくなるので、資産整理や遺産相続には良いタイミングです。
自分が利用している金融機関などもチェックして、利用していないものは解約してしまいましょう。
故人がどの金融機関を利用しているかは、遺族に調べる義務が発生するので情報を整理しておくことでおすすめです。
断捨離や身辺整理
50代の終活や断捨離や身辺整理も大切です。
年代が上がるにつれてその人にとって必要なモノは変わります。
そのため、今の自分にとって必要なモノだけを取捨選択して生活しましょう。
若いころに着ていた服などは、今後も着る機会はありません。
思い切って整理整頓しておくと、遺族も遺品整理の必要がなくなり不必要に時間や費用をかける心配もなくなります。
医療や介護の希望を決めておく
医療や介護の希望も決めておきましょう。
50代ともあれば病気や介護も現実感を帯びてくる話です。
以下の事柄について家族と具体的に話し合い、事前に意向を決めておくことが大切です。
病気の延命措置や介護に関する選択は家族にとっても荷が重いもの。
事前に自分の気持ちを固めておき、相談しながら決めることで家族の肩の荷も降りるでしょう。
老後のポジティブな計画も立てる
老後のポジティブな計画を立てることも大切です。
終活と聞くと死に向けた準備のように感じ、ネガティブな気持ちになる人もいます。
しかし、終活は今後の自分の人生をよりよく生きていくための活動でもあります。
老後に挑戦したいことや楽しみたいことなどポジティブな計画も立てて、残りの人生を前向きにとらえるようにしましょう。
死ぬまでにやりたいことリストなどもエンディングノートに書いてみると、老後の人生を前向きに楽しめます。
50代の終活でやってはいけないこと・注意点
50代の終活では注意点を守ることも大切です。
ここでは、50代の終活でやってはいけないことや守るべき注意点を解説します。
- 大事なことは自分一人で決めない
- エンディングノートなどは定期的に見返す
- 断捨離で不用品を家族に押し付けない
- 今の人生も考えたうえでプランを立てる
大事なことは自分一人で決めない
50代の終活では、大事なことは自分一人で決めないようにしましょう。
例えば、介護や医療、お墓や葬儀についてなどは家族や親戚なども関わる話なので独断で決めてはいけません。
自分としては家族に迷惑をかけないように、老後は施設に入所を希望していたとしても子どもは親孝行として老後の面倒を見たいと思っているかもしれません。
重要な事項は自分一人だけで決めず、必ず家族と相談してから決めることで後のトラブルを避けられます。
エンディングノートなどは定期的に見返す
エンディングノートは定期的に見返すことも大切です。
エンディングノートは書いたら終わりではなく、定期的に見直して場合によっては修正するようにしましょう。
人の気持ちは時間の経過とともに変わるものです。
エンディングノートを書き始めた当初は延命措置をして欲しいと思っていても、時間の流れとともに潔く終わりたいという気持ちが強くなることもあるでしょう。
その時々の気持ちを常に更新し続けることで、その時の自分に合った最良の選択を取ることができます。
断捨離で不用品を家族に押し付けない
終活で断捨離をする際に、いらないからと不用品を家族に押し付けるのは避けましょう。
もらった側も処分に困るケースも多く、場合によっては処分に費用がかかることもあるからです。
必要かどうかを聞くのは問題ありませんが、無理に手渡すようなことはせず自分で処理することが大切です。
今の人生も考えたうえでプランを立てる
終活を考えすぎて今を楽しめないようなプランは立てないようにしましょう。
例えば、老後資金を考えすぎて倹約しすぎてしまうと、せっかくの今を楽しめないこともあります。
一度きりの50代でもあるので、今を楽しみつつ、現実的な老後プランを立てましょう。
【50代の終活】独身・おひとりさまだからこそ気にすべきポイント
50代で独身やおひとりさまの場合は、余計に不安が募ることもあります。
ここでは、50代の独身・おひとりさまでの終活のポイントを解説します。
- 後見人などの契約を結んでおく
- 身元保証サービスなどの利用もおすすめ
後見人などの契約を結んでおく
50代で独身の場合は、認知症や死後事務に備えて後見人などの契約を結んでおくことがおすすめです。
具体的には、以下の契約を結んでおくのが良いでしょう。
契約名 | 内容 |
---|---|
死後事務委任 | 亡くなった際の葬儀や死亡届などの各種手続きを依頼できる制度。 納骨や供養なども代理人が行ってくれる。 |
生前事務委任 | 財産の管理や日常生活の支援など存命中の支援を代行する制度。 病気などで判断力や体力が衰えた際に出来ない事務手続きを代行してくれる。 銀行口座や郵便物の管理、老人ホーム入居の身元保証人などを行う人を選ぶ。 生前委任の場合は公正証書などは不要。 |
任意後見契約 | 認知症などで日常生活を送れない際に、第三者に様々な手続きを代行してもらう契約。 財産管理や病院との契約などを管理する。 |
上記契約を結んでおけば、いざというときに役立ちます。
身元保証サービスなどの利用もおすすめ
後見人契約などを結びたいが、身寄りがないという人も少なくありません。
そういう人は、老後のための身元保証サービスの利用がおすすめです。
身元保証サービスは、入院や施設入所の際にあなたの家族に代わって身元保証人になってくれるサービス。
身寄りのない人でも保証人になってくれるので、安心して医療や介護サービスを受けられます。
例えば一般社団法人終活協議会では、身元保証サービスの他に定期的に安否確認を行ってくれる見守りサービスなども行っています。
具体的なサービス内容は下記で詳しく解説しているので、参考にしてください。
【50代の終活】断捨離してシンプルライフを手に入れる方法
50代の終活でまず行いたい断捨離。
ここでは、断捨離を通じてシンプルライフをおくるための方法を紹介します。
- 1年以上使っていないものは捨てると決める
- 思い出の品は一旦手をつけない
1年以上使っていないものは捨てると決める
断捨離する際は、まずは1年時用使っていないものは捨てると決めましょう。
1年間のシーズンを通して使わなかったモノは基本的に今のあなたには必要のないものです。
今の状態で持っていたとしても、使わない可能性が高いです。
ただし、どうしても捨てるか悩んでしまうものについては、一旦判断を保留するのも大切です。
「来年の夏までに捨てるか決める」など期限を決めて段ボールにしまっておきましょう。
決めた時期まで使用しなかったものや、段ボールから出さなかったものは今のあなたに必要な物ではありません。
思い出の品は一旦手をつけない
基本的に今の自分に必要のないものは、手元においておく必要はありません。
しかし、思い出の品については一旦手をつけないことも大切です。
思い出の品は、あなたの大切な生きてきた証でもあります。
一時の感情で捨ててしまうには、あまりにもリスクが大きいです。
しかし、だからといって捨てなさすぎるといつまで経っても断捨離が進みません。
思い出の品は段ボール2つまでなど上限を決めて断捨離するのもおすすめです。
また写真などはデータにして保管しておくのもおすすめですよ。
50代終活でエンディングノートを書く方法
50代からエンディングノートを書く際は、以下の点についてまとめておくと良いでしょう。
最低限上記について記載があれば、いざというときに家族が困ることはありません。
詳しい書き方については、下記記事を参考にしてください。
50代の終活でよくある質問
最後に50代の終活でよくある質問を紹介します。
疑問点を解消して、終活を始めてみましょう。
- 50代で物を減らすポイントは?
- 50代女性のしてはいけない断捨離は?
- 終活は何から始める?
- 終活とは何歳からはじめるもの?
- 終活とは何をすること?
- 断捨離の効果はすごいですか?
- Q50代で物を減らすポイントは?
- A
50代で物を減らすポイントは、使っていないものは手元に残さないことです。
人は年代に合わせて、必要となるモノが変わります。
そのため今のあなたにとって必要なモノだけを残すようにしましょう。
1年以上着ていない服、若いときにだけ使っていたものなど家にある不用品を思い切って処分するのがおすすめです。
- Q50代女性のしてはいけない断捨離は?
- A
思い出の品にいきなり手を付けるのはおすすめできません。
思い出の品はあなたが老後を迎えた際に、昔を懐かしむよい機会を与えてくれるかもしれません。
いきなり捨てるなどせずに、まずは日用品から取り掛かるのがよいでしょう。
- Q終活は何から始める?
- A
終活は何から始めなければいけないという明確な決まりはありません。
ただし断捨離とエンディングノートの作成は取り掛かりやすいでしょう。
詳しくは以下の記事でも解説しているので参考にしてください。
- Q終活とは何歳からはじめるもの?
- A
終活は何歳からはじめても問題ありません。
はじめて見ようと思った時がはじめ時です。
若いうちから繰り返し終活を行うことで、その時々の死生観の変化を感じることもできますよ。
- Q終活とは何をすること?
- A
終活とは自分の終わり向けた活動のことです。
エンディングノートを作成したり、遺産相続について考えたりして自分の死生観を養う行動でもあります。
終活全体に関する詳しい解説は、下記記事を参考にしてください。
- Q断捨離の効果はすごいですか?
- A
断捨離の効果としてよくあるのは、自己肯定感が上がったという意見です。
自分で身の回りに置く物を決定することで自己決定感が生まれ、生活をコントロールできる自身が身につく効果が期待できます。
実際にtwitterなどでも断捨離をして人生が大きく好転したという意見が多く見られます。
断捨離をして自分の人生を主体的に生きてみましょう。
50代で終活して不安なく老後を迎えよう
終活は早めに始めれば始めるほどメリットが多いものです。
50代であればまだまだ体力も気力も十分にあるので、じっくりと終活に取り組むことができるでしょう。
エンディングノートの作成や断捨離を通じて前向きに老後を迎えるとともに、これからの人生をより一層よいものにしていってください。