終活を進めていくなかで、「自分のお墓って準備した方がいいのかな?」と疑問に思うこともあるでしょう。
結論、終活を通して自分のお墓を準備しておくことはメリットが多いです。
この記事では終活で自分でお墓を準備しておく理由や方法を解説しています。
注意点も参考にして、自分が納得の行くお墓を用意しましょう。

終活でお墓や葬儀の意向を決めた後は、エンディングノートに記載することが一般的です。
しかしエンディングノートは家族に見つけてもらえない可能性がある点がデメリットです。
せっかく家族に自分の意向を伝えるために作ったのに見てもらえないのでは意味がないですよね。
自分の終活の意向を知ってもらうためには、弊社の「メッセージバンク」の利用がおすすめです。
メッセージバンクは事前にエンディングノートや家族へのメッセージを預けておき、設定した任意のタイミングに合わせて送信できるサービスです。
メッセージバンク上でエンディングノートを作成することもできるので、送信先を決めておけば確実に家族に自分の意向を伝えることができます。
預けられるデータはあらゆるファイルに対応しているので、エンディングノートに合わせて動画や音声でのメッセージを送信することも可能です。
遺される家族のために時空を超えて伝言やメッセージを伝えられるので、ぜひ下記ボタンから詳しい説明を見てみてくださいね。
終活で事前にお墓を用意しておくメリット

終活で事前にお墓を用意するメリットは以下の2つです。
相続税対策になる
終活で事前にお墓を用意しておくと、相続税対策になります。
相続税は現金や預貯金、土地や株式・宝石などを相続する際にかかる税金です。
一見するとお墓も相続の対象になりそうですが、お墓の場合は民法897条2項の「祭祀財産」にあたり相続税の対象外になります。
そのため、お墓を遺族に相続する際には税金がかかりません。
一方お墓を建てるための現金を相続する場合は、相続税がかかってしまうので注意しましょう。
お墓のための現金ではなくお墓そのものを相続した方が、相続税は安く済みます。
遺族の負担を減らして自分でお墓を選べる
お墓を前もって用意すると、遺族の負担を減らせます。
お墓を購入する際は契約する墓地を決め石材屋さんに墓石を建ててもらうなど、手間や費用がかかります。
これらを前もって自分で行っておけば、遺族に時間的・経済的負担をかける心配もありません。
また現在はお墓のデザインや埋葬方法なども様々なものがあります。
自分自身で自由にお墓のデザインを決められるので、自分が眠る場所を自分の意思で決めることが可能です。
終活で事前にお墓を用意しておくデメリット

終活で事前にお墓を用意するメリットは以下の2つです。
管理費用やメンテナンスが必要
終活でお墓を用意するデメリットは、管理費用やメンテナンスがかかる点です。
お墓を契約した場合は納骨されているかに関わらず定期的にメンテナンス費用がかかります。
管理費用は墓地によって様々ですが、概ね年間2,000円~15,000円が相場です。
そこまで大きな費用とはいえませんが、例えば1万円を10年間払い続けると10万円を遺骨の無いお墓に払い続けることになります。
お墓を事前に準備する際は、タイミングに気を付けるようにしましょう。
定年を迎えたあとくらいから購入を検討するのがおすすめです。
場所によっては契約できない
遺骨のない状態では一部の墓地では契約できないケースもあります。
特に以下の墓地では断られるケースもあるでしょう。
- 公営墓地
- 寺院墓地
必然的に民間霊園などから探すことになるので、選べる場所が限られてしまいます。
終活でお墓を選ぶ際のポイント

終活でお墓を選ぶ際は、以下のポイントを守ることが大切です。
跡継ぎの有無を確認する
終活でお墓を選ぶ際はお墓を継ぐ跡継ぎの有無によって選択肢が変わるので、事前に確認が必要です。
跡継ぎの有無による選択肢の違いは、以下を参考にしてください。
【跡継ぎあり】
- 家墓:一般的な墓地。墓地の一画を契約してそこに墓石を建てる
【跡継ぎなし】
- 永代供養墓/集合墓:一代限りでお寺などで管理してもらう方法。一定期間が過ぎたら他の遺骨とともに埋葬される。夫婦用などもある。
- 共同墓:会員組織で共同で利用できるお墓に埋葬する。
【どちらも可】
- 納骨堂:遺骨を安置する施設に納骨する方法。ロッカーや棚、自動搬送など種類も多数。
- 樹木葬:墓地の1区画に樹木を植えてその根元に埋葬する。お骨をそのまま埋めるタイプや袋に詰めてから埋めるタイプなどがある。
近年では跡継ぎがいても管理費などを抑える名目で納骨堂を選ぶ人も増えています。
宗教や宗派に合わせる
お墓を建てる際は、宗教や宗派に合わせましょう。
一般的にはお寺の檀家として、そのお寺の宗派に倣って戒名しますが場合によっては戒名したくない、戒名を自分や他の人に決めてほしいといったケースもあります。
後々トラブルにならないように、事前に決めておきエンディングノートに記載しておくなど対策が必要です。
また墓地によっては特定の宗教にしか対応していないケースもあるので、仏教以外の宗教の場合は公営墓地などを探しましょう。
エンディングノートの書き方は下記記事を参考にしてください。
予算によって形式が変わることを把握する
お墓はかけられる予算によっても形式が変わります。
一般的な家墓や樹木葬などは予算も高額になるケースが多く、150万円~500万円程度必要です。
一方、共同墓地や永代供養、納骨堂は予算が低く済むケースが多く数万円~数十万円で済みます。
自分が墓地にどれくらいかけられるのかを考えたうえで選択しましょう。
終活でお墓を選ぶ際の注意点

終活でお墓を選ぶ際には、以下の注意点を守ることが大切です。
お墓を建てる場所を考える
終活でお墓を建てる際は、建てる場所を考えるようにしましょう。
お墓を建てた後は一般的にあなたの遺族がお墓参りをして管理していきます。
そのため遺族の家からあまりにも遠い場所にお墓を建てた場合、非常に管理がしにくくなってしまいます。
場合によってはお墓参りも数年に1回となってしまうケースもあるので、事前によく話し合ってから場所を決めることがおすすめです。
納骨方法を勝手に決めない
現在は海洋散布など様々な納骨方法があるので、自分の意思に沿った形を取りたい人も多いでしょう。
しかし家族や親戚に相談せずに勝手に決めるのはよくありません。
場合によっては遺族に遺恨を遺す可能性もあります。
例えば、海洋散布を行うための船は人数制限がかけられていることもあり、遺族全員が立ち会えない可能性もあります。
そのため立ち会えなかった遺族が喪に服したり、気持ちを整理したりするきっかけを作れずに思いをずるずると引きずってしまうこともあるのです。
どうしても納骨方法にこだわりがある場合は、遺族に事前に相談するかしっかりと遺書を遺しておくようにしましょう。
分不相応なお墓を作らない
お墓を作る場合は、分不相応なお墓は作らない方が賢明です。
特にお墓をローンで購入する際は、多くの場合自分の子どもが連帯保証人となるでしょう。
万が一あなたがお墓のローンを払う前に亡くなってしまうと、そのしわ寄せを自分の遺族がしなければいけなくなります。
よくある例としては親のためにと立派なお墓を両親と共同ローンで購入したが、両親が早々に他界したケースです。
亡くなった人のために、将来のある家族が何百万もの借金を返し続けなければいけないのは悲しいですよね。
自分の経済状況と照らし合わせて、自分自身で完済できる範囲内でお墓を立てるようにしましょう。
終活でお墓を選ぶ際のよくある質問

最後に終活でお墓を選ぶ際のよくある質問に回答します。
- Q終活の墓じまいのやり方は?
- A
終活で墓じまいをする際には、新たな供養先を決めておかなければいけません。
以下の供養先から納骨を受け入れてくれる場所を探しましょう。
- 永代供養
- 納骨堂
- 集合墓地
- 手元供養
- 散骨
墓じまいはお墓の管理が楽になる一方、家族が眠る場所がなくなることでもあります。
本当に行うべきかは遺族間でよく話し合って行いましょう。
- Qお墓を買うお金がないときはどうしたらいい?
- A
いわゆる家墓を買うだけでのお墓がない場合は、永代供養を検討しましょう。
永代供養は合葬といって血縁に関係なく様々な人の遺骨を埋葬し、共通のお墓に建てられるので費用がかかりにくいです。
また霊園や寺院と提携する金融機関からメモリアルローンを組む方法もあります。
どうしても供養するだけのお金がないときは利用しても良いですが、終活はまだ自分で働いて費用を捻出できる可能性もあるので利用はおすすめできません。
終活でお墓を作って遺族の負担を減らそう
終活を行う際は遺族の負担を軽くするためにも、お墓を作ることがおすすめです。
ただしせっかくお墓を作ってもあまりにもお金をかけすぎたり、建てる場所を遺族から遠方の場所にしたりすると却って負担を増やしてしまう危険性もあります。
事前に家族としっかりと話し合ったうえで、建てることが大切です。
また自分の葬儀や納骨などの意向は、確実に家族に伝えられるようにしておきましょう。
弊社のメッセージバンクも上手に活用して、終活を効率よく進めてくださいね。