始めるタイミングが特別に決められているわけではない終活。
しかし、せっかく始めるならベストなタイミングで始めたいと思う人も多いでしょう。
そこでこの記事では、終活を始めるタイミングについて詳しく解説しています。
ベストなタイミングや各年代ごとに気を付けるポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
終活はいつから始めるのがベスト?
ここでは、実際に終活をいつから始めるべきなのかを解説します。
結論は以下のとおりです。
終活を始めるのに明確な決まりはない
結論、終活を始めるのに明確な決まりはありません。
終活と聞くと一般的に老後にじっくり行うケースをイメージしますが、早めに始めておくメリットは多いです。
例えば、20代の段階で自分がどのような最期を向けたいのかを想像しておけば、詳細な人生プランを作っていくことができます。
また、ライフイベントが多くなる30代では、自分の年収や資産などを振り返り、マイホームや子どもの教育費などお金に関するライフプランを再検討するきっかけにもなるでしょう。
この年から始めるなどを考えずに、始めてみようかなと思い立ったときがはじめどきです。
65歳までには始めておきたい
いつから始めても問題ない終活ですが、65歳までには始めておいた方が良いでしょう。
終活は葬儀の手配や資産状況の把握、医療や介護についての意向を決めるなど、やることも多いです。
体力や気力、判断力が必要となる作業も多いので、65歳と肉体も心もまだ元気なうちからはじめておきましょう。
特にお墓や葬儀、相続関係は専門家の助けも必要になるので、経済的な負担がかかるケースもあります。
早め早めに済ませておくという気持ちで、終活を始めておきましょう。
終活を始めるタイミング6つ
終活を始めようと思ってもなかなかきっかけが掴めないものです。
ここでは、終活を始めるのにベストなタイミングを6つ紹介します。
定年をむかえたとき
終活を始めるタイミングとしてベストなのは、定年をむかえたときです
自分の仕事に一区切りがつき、再スタートを切るのにはぴったりな時期と言えるでしょう。
定年を迎えたタイミングであれば、気力・体力ともにまだまだ十分ある時期です。
老後の生活や医療・介護についてどうしていくかも本格的に考える必要が出てくるタイミングでもあるので、終活を始めるのには最高のタイミングの1つといえます。
友人や家族が亡くなったとき
友人や家族など、近しい人が亡くなったときに始めるのも良いでしょう。
近しい人が亡くなる経験を通じて、自分の死生観を見直すきっかけを作れます。
遺された側の気持ちも深く理解できるので、自分が亡くなったあとに家族に遺せるものなどを真剣に考えられます。
また、今後訪れる自分の最期に向けて今をどう生きれるか、どんな人生を歩んでいきたいかなど自分の未来を思うきっかけにもなるでしょう。
親の終活や介護を行なったとき
親が終活や介護を行ったタイミングで終活を始めるのもおすすめです。
親と一緒に相談しながら、自分だったらどうするだろうと置き換えて考えることもできます。
親の介護される姿を見て、将来自分はどのように介護をされたいのだろうと、介護や医療についても深く考えられるでしょう。
介護する側の気持ちもわかるようになるので、将来自分の周りの人のために何ができるかを事前に調べ、対策することもできます。
結婚や出産などのライフイベントを迎えたとき
結婚やライフイベントを迎えた際に、終活を始めるのも良いでしょう。
若いうちは独身であることから、あまり自分の最期を想像することは難しいものです。
しかし、結婚や出産などを通して、自分以外の大切な存在ができたときは、自分にもしものことがあった際を考えるきっかけになります。
生まれてくる子どもの何が遺せるだろう、遺してしまうパートナーにできることは何だろうと考えることで将来に備えるとともに、よりよい家族関係を築く前向きな気持ちになれるでしょう。
自分の人生に不安を抱いたとき
自分の人生に不安を抱いたときも、終活を始めてみましょう。
例えば、このまま年を重ねて死ぬときにどうなるんだろうと漠然な不安を抱えてしまったときは、思い切って終活を行ってみるのも一つの手です。
特にエンディングノートは、自分の介護や葬儀のことだけでなく、未来に向けた楽しい計画や最期を迎えるまでに達成したい目標を記載するなど自分について自由に書けるノートです。
少しずつ作っていくことで、自己分析に役立つだけでなく、将来どのような人生を歩んでいきたいか自然と整理することもできるでしょう。
未来への見通しが経つと、自分の将来に関する漠然とした不安も解消できるでしょう。
この先の未来をより良いものにしたいとき
この先の未来について考えを深めたいときも終活を行う良いタイミングです。
終活は自分の最期に対して、腰を据えて向き合うもの。
自分がどのような人生をあゆみ、どんな最期を迎えたいのかをじっくり考えることができます。
実際に若い人向けのエンディングノートなどもあり、記載されている質問に答えていくと自分の今後の人生を考えるきっかけにもなるでしょう。
例えば、SOMPOケアの「夢結いノート」では、以下のような未来に向けた質問に答えていくことで、ライフプランの作成に役立てられます。
未来に向けて現実的に考えることで、より良い未来の計画を楽しく立てることができますよ。
終活を早めに始めるメリット
終活はどのタイミングではじめても問題ありませんが、早めに始めると以下のようなメリットがあります。
年齢を重ねてしまうと、どうしても体力や気力がなくなってきてしまうものです。
認知症などが発症してしまうと、自分の意思を上手に伝えられなかったり、本当に自分がしたいことに判断がおぼつかなくなったりします。
はっきりと自分で判断ができるタイミングから終活を進めることで、自分が納得のできる最期を迎えることができるでしょう。
終活でのやることリスト10個
終活は始まるタイミングがわかっても、実際に何から始めて良いかもわからないものです。
終活でやるべきことは明確な決まりがあるわけではありませんが、以下の10個のリストに沿って進めていくのがおすすめです。
少なくとも上記の10個については行っておくと良いでしょう。
それぞれどんなことをすれば良いのかは、以下の記事で解説しているので終活を始める際の参考にしてください。
終活で家族にメッセージを遺せる『メッセージバンク』
終活では、資産や葬儀の意向などをエンディングノートに記載するものですが、エンディングノートはいざというときに家族に発見してもらえない危険性もあります。
弊社で運用している『メッセージバンク』は、遺される大切な家族に事前にメッセージを遺せるサービスです。
エンディングノートとして利用することもでき、以下のようにカテゴリーを分けてメッセージを遺し、任意のタイミングで家族に送信することが可能です。
あらゆるファイル形式にも対応しているので、事前にビデオメッセージを作成して預けておき亡くなるかもしれいないタイミングで送信するといった使い方もできます。
複数回に分けて送信することもできるので、「毎年の誕生日」や「10年後の孫の成人式」などまだ見ぬ未来にメッセージを伝えることも可能です。
終活の重要な連絡手段だけでなく、未来永劫にわたって家族に寄り添えるメッセージバンクをぜひ利用してください。
気になる人は下記ボタンより詳細を確認してみてくださいね。
【年代別】終活の方法やポイント
終活を行う際は、年代別にポイントを意識することも大切です。
ここでは各年代ごとに終活を行う方法や、意識したポイントを解説します。
20代の終活はライフプランの明確化が大切
20代などの若い世代で終活を行うときは、ライフプランを明確にしましょう。
終活は最期を迎えるための準備と捉えられがちですが、自分の未来をどのように作っていくかを考える大切な作業でもあります。
以下のような事柄について、自分なりにまとめておくと良いでしょう。
自分の未来や最期について前向きに捉えることで、ライフプランを作りこんでいけますよ。
20代の終活方法は、下記記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。
30代はライフイベントに備えてプランを考え直す
30代の場合は、これから起こるライフイベントに備えてプランを考え直すのが良いでしょう。
30代は結婚や出産、子どもの進学など様々なライフイベントが起こる時期です。
そのため今の自分の状況を的確に把握し、以下の点について考えをある程度明確にしておきましょう。
上記のような現実的な将来設計を作るために終活をしてみるのがおすすめです。
もし自分が最期を迎えたときに、家族が困らないようにする方法を考えてみましょう。
40代は人生の後半戦に向けて具体的な終活を考える
40代は人生の後半戦ともなるので、具体的な終活を考えていきましょう。
例えば、介護や医療についてなどもある程度方針を決めておけば、後々困ることもありません。
また、40代であれば介護に向けた資金を貯めるのもまだまだ間に合います。
人によってはお子さんが大きくなっているケースもあるので、自分の介護や老後について事前に話し合っておくのもおすすめです。
50代・60代の終活は現実的な判断が必要
50代や60代は現実的な判断を行いながら終活を進めましょう。
実際の相続などについて、税理士や弁護士に相談することも必要です。
資産状況が把握できるのであれば、今のうちから遺書や公正証書を準備しておくのも良いでしょう。
また、おひとりさまや家族と遠方に暮らしている場合は、身元保証人についても考えておかなければいけません。
外部サービスを利用して、入院や介護施設への入所に備えておきましょう。
70代以降の終活は周りのちからも借りよう
70代以降の終活は全部を一人で行なおうとはせず、周りの力も借りていきましょう。
70代はじっくりと時間をかけながら終活を進めていけますが、体力や判断力に限界を迎えているケースもあります。
遺書や公正証書など相続に関連する書類は専門家にきちんと依頼して、自分の独断で作成しないことが大切です。
また、金融機関や遺産の把握なども家族に手伝ってもらいながら行うのがおすすめです。
70代の終活はできる範囲を自分でやりつつ、専門家や家族の力も借りながら確実に進めていきましょう。
【環境・状況別】終活のポイントや注意点
終活のポイントや注意点は、環境や状況によっても変化します。
ここでは、各家庭環境や状況に合わせた終活のポイントを解説します。
単身世帯やおひとりさまは見守りサービスも利用しよう
単身でお住いの方やおひとりさまの場合は、見守りサービスの利用も検討しましょう。
見守りサービスは契約しているお宅に担当者が訪問したり、センサーを取り付けたりして安否確認を行ってくれるサービスです。
郵便局や水道局などインフラ関連の会社が行ってくれることもあるので利用しやすいでしょう。
利用することで定期的に人とコミュニケーションが取れるだけでなく、孤独死を防ぐことにも繋がります。
例えば、一般社団法人終活協議会では見守りサービスのほかに、入院や介護施設の入所の際に身元保証人になってくれるサービスもあります。
詳しくは下記記事で解説しているので、参考にしてください。
ファミリー世帯では医療や介護・遺産の情報共有しておく
家族と同居しているファミリー世帯では、医療や介護・遺産について情報共有しておきましょう。
特に入院した際やどちらかが亡くなった際に同居するのかなどを明確に決めておくことが大切です。
また、遺産についても財産分与や贈与方法などを事前に話し合っておくと良いでしょう。
生前贈与などを利用すれば相続税を節税できるので、元気なうちに話し合う時間を作るのがおすすめです。
夫婦のみ場合は相続や身内の関係性を考えておく
子どもがいない家庭の場合は、夫婦の兄弟関係に遺産が相続されるのでどのように分配したいかなどを考えておきましょう。
また、いざというときには親族や友人に身元保証の依頼を立てておくのも大切です。
夫婦のどちらか片方が亡くなった際に頼れる親族との関係性も考えておきましょう。
また、将来的に生活する住居に関しても現実的な対応が必要です。
現在の住宅やマンションなどを売却して、高齢者用マンションやマンションタイプの介護施設に夫婦で入所するなどもあります。
最期まで夫婦でどう過ごしていきたいかをしっかりと話し合っておきましょう。
兄弟・姉妹がいるなら協力関係を築く
兄弟や姉妹がいる場合は、協力関係を築いておくことが大切です。
相続や扶養義務などについてあらかじめ取り決めをしておけば、いざというときにトラブルを避けられます。
配偶者や頼れる知人がいない場合などは、兄弟や姉妹に身元保証人を引き受けてもらうこともできます。
また、疎遠であっても相続権や場合によっては扶養義務も発生するので、終活のタイミングで協力関係を築けるようにしましょう。
終活を行う際の注意点5つ
終活を行う際は注意点を守ることも大切です。
具体的には、以下の点に気を付けて終活を行いましょう。
終活サービスのトラブルに注意
終活サービスを利用する際はトラブルに注意しましょう。
例えば、以下のサービスは契約の際の説明をよく聞いたり、口コミを調べたりしてから利用しましょう。
宅配買取であれば、Webサイトでの査定と実際の査定に大きな乖離が見られたり、買取を断られた品物に傷をつけて返品されたりするケースもあります。
また、身元保証サービスでは、よくわからないまま契約したら想像以上に高額を請求されてるケースなども多発しています。
損をしないためにも、下調べは入念にしてから利用しましょう。
下記記事では身元保証サービスを行っている一般社団法人終活協議会の評判についてまとめています。
身元保証サービスを検討中の人はぜひ参考にしてください。
相続に関しては早めに対応を始める
相続に関しては早めに対応を始めるようにしましょう。
遺産相続は事前にしっかりと取り決めを行っておかないと、家族間のトラブルに発展するケースもあります。
また、財産分与などの配分は判断力も必要になるため、認知症などを発症した場合は対応が難しくなるケースもあります。
ある程度自分の資産の増減がなさそうな場合には、生前贈与なども利用して早めに遺産相続を進めるのも一つの手です。
エンディングノートは遺言にはならない
エンディングノートには遺産について記載することも可能ですが、遺言のように法的拘束力が発生するわけではないので注意しましょう。
しっかりと資産贈与を行いたいのであれば、法的拘束力をもった遺言書の作成がおすすめです。
後々のトラブルを回避するためにも税理士や弁護士を頼りながら、遺言書を作成しておきましょう。
葬儀方法や供養方法は一人で決めない
葬儀方法や供養方法は一人で決めないようにしましょう。
葬儀や供養は家族にも大きく関わることです。
特に葬儀の方法は宗教や宗派などによっても違いがあります。
また、供養方法によってはお墓参りなどが難しくなるケースもあるでしょう。
事前に確認を取り家族から了解を取っておかないと、家族の意向に沿わない方法を選択しかねません。
後々のトラブルを避けるためにも、一人で決めずに家族や親戚とよく相談しておきましょう。
専門家に助けを求めることも忘れない
終活を続けていく際は、専門家の助けを借りることも忘れないようにしましょう。
終活は色々とやることが多いため、自分一人で全てを行なおうとすると途中で挫折してしまうケースもあります。
わからない箇所や制度については専門家にきちんと相談することでアドバイスがもらえたり、作業を代行してもらえたりします。
一人で全てを進めようとせず、専門家の助けも上手に利用しましょう。
終活をいつから始めるかについてよくある質問
終活をいつ始めるかについて解説しましたが、まだまだ疑問が尽きない人も多いでしょう。
ここでは終活に関するよくある質問をまとめているので、参考にしてください。
- Q終活でよく聞くエンディングノートって?
- A
終活で良く聞かれるエンディングノートは、自分の最期に向けて思いや家族へのメッセージを遺しておくものです。
法的拘束力はないものの記載しておけば自分の思いが整理できたり、家族に葬儀やお墓の意向などを伝えることができたりします。
今後の自分の未来をより良いものにしていくために利用することもできるので、ぜひ作成してみてください。
エンディングノートについては、下記記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
- Q終活は何から始めればいいの?
- A
一番のおすすめはエンディングノートを記載することです。
エンディングノートはノートさえ準備すれば誰でも始めることができるので、どんな人でも始めやすいでしょう。
また、資産状況がある程度確定している人は、相続について勉強を始めるのもおすすめです。
相続についてある程度固まっていれば、あなたの死後にトラブルになることも少なく安心して老後を過ごせますよ。
- Q終活に役立つサービスはある?
- A
終活サービスとしておすすめなのは、一般社団法人終活協議会の心託サービスです。
心託サービスを利用すれば、身元保証人になってくれるだけでなく、終活について具体的なアドバイスももらえます。
公正証書の作成方法なども教えてもらえるので、安心して利用できるでしょう。
心託サービスの詳しい内容は下記記事でも解説しているので参考にしてください。
なお、弊社が提供する『メッセージバンク』の利用もぜひご検討ください。
メッセージバンクは、事前に預けていたデータを任意のタイミングで家族や友人に送信できるサービス。
亡くなる際に確実に伝えておきたい遺産相続や葬儀に関する伝言、家族への手紙などを確実に届けることが可能です。
メッセージの送信設定を10年後など未来にすることもできるので、ビデオメッセージを預けておき10年後の家族の誕生日に送信するなどの使い方もできますよ。
詳しく知りたい人は、下記ボタンから説明を読んでみてください。
終活はいつから始めてもOK!早めに始めよう!
終活はいつから始めても問題ありません。
しかし、体力や気力、判断力があるうちから始めておくのがおすすめです。
便利な終活サービスも利用しながら、終活を進めてみましょう。